REMAINS series

時間は、色として受け継がれる。

落花生渋皮から生まれた、手染め糸。

この糸のはじまり

この手染め糸は、

神奈川県茅ヶ崎市にある老舗落花生店

「相模屋」から始まりました。


相模屋は私の祖父母が若い頃に立ち上げ、

60年以上、同じ場所で続いてきた店です。

昔ながらの、手むき落花生

相模屋では今も、

機械に頼らない手むきの落花生を扱っています。


時間はかかるけれど、

豆を傷つけず、風味を守るための方法。


効率よりも、

「ちゃんとしたものを残す」ことを選び続けてきました。

産業廃棄物だった「渋皮」

落花生を加工する過程で出る渋皮は、

長い間、産業廃棄物として扱われてきました。


けれどそこには、

自然がつくった深い色が残っていました。

草木染めの手染め糸

その渋皮を使い、

一束ずつ、手作業で糸を染めています。


草木染めは、

同じ色が二度と出ない、不安定な染色。


でもその揺らぎこそが、

自然と共にある証だと感じています。

この糸の色

落花生の渋皮から生まれる色は、

派手ではありません。


「土」「殻」「時間」

そんな言葉が似合う、静かな色。


使う人の手で、ようやく完成します。

物語を託す素材として

この糸は、

Rutilusの作品をつくるために染められました。


完成した形よりも前に、

素材として物語を持たせること。


それは、

相模屋の時間を受け継ぎ、

捨てられていたものに新しい役割を与えるという

この糸の在り方そのものです。